僕がベトナム移住した4つの理由




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可能性がまわりに充ちているときに

それをやりすごして通りすぎるというのは大変にむずかしいことなんだ。

『ノルウェイの森』

Xin chao! こんにちは。HOCです。

「なんで公務員辞めちゃったの?」

「なんでベトナムにきたの?」

ベトナムにきて日本人に会うとほぼ100%この質問をされます。

 

そんなとき僕は多くを語りません。

「ベトナムが好き過ぎて来ちゃいました。」

とだけ答えています。

 

もちろんそれは本当のことですが

あんまり深く突っ込まれないための模範解答的なものとして使っています。

一言で説明できるほど理由が少なくないんですよね。

 

相手がどこまで真剣にその答えを知りたいのかもよくわかりませんし。

 

それに批判されるのに少々疲れました。

海外移住を色モノとして見てる人たちは何としても

僕の口から「後悔してる」と言ってもらいたいみたいです。

 

 

公務員を辞めたとき僕は35歳。

35年間住んでいた日本

公務員という安定を捨ててベトナムに来るわけですから当然死ぬほど悩みました。

 

もう公務員辞めようかなという考えが頭に浮かんでから

結論を出すまでに数年は掛かりました。

 

その間に様々な葛藤があったわけです。

とても一言では説明も理解してもらうこともできません。

 

ということで公務員を辞めた本当の理由を書いていきます。

 

ベトナム移住の理由を整理すると以下のようになります。

 

公務員を辞めてベトナム移住した本当の理由

1 毎日閉塞感のようなものを感じていた。

2 語学を極めたかった。

3 お金持ちになりたかった。

4 時間的な自由を手に入れたかった。

一つずつ説明していきます。

 

ベトナム移住するまでのボクのすべての思いをぶつけた文章なので

少し長くなってしまいましたが少しでも共感を得られたら幸いです。

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毎日閉塞感のようなものを感じていた。

お金についての閉塞感

公務員最後の年には600万円以上の年収がありました。

独身ということもあり、お金の面での心配は全くありませんでした。

欲しい物をある程度買っても一年が終わるときには

それなりに貯金をすることができていましたし、仕事も順調でした。

 

25歳で公務員になってから、放っておいても年収は上がっていきました。

 

しかし、30歳を超えたあたりから

本格的に本当にこのままでいいのかと考えるようになりました。

あるとき僕は気付いてしまったんです。

幸福度って年収に比例してない!( ゚Д゚)

お金と幸せが比例関係にあるなら僕は毎年少しずつ幸せになっていってるはず。

でも実際にそうなっていない。

 

人間の欲はすごい。

悲しいかな、増えたら増えたでもっと欲しくなるんですよね。

将来もらえる金額が決まってるって僕にとってはものすごい閉塞感を感じることでした。

公務員は副職禁止ですしね。

 

未来に対しての閉塞感

未来を見ると、同僚や上司の姿から未来の自分が想像できてしまいます。

そしてそれは、自分が望んでいるものではありませんでした。

60歳まで同じような毎日が続くのかと思うと

そこにわくわく感はなく、閉塞感しかありませんでした。

いや、ボクが定年するころにはきっと65歳とか70歳まで

働かないといけません。

申し訳ないですが

「定年したら○○したい」ってセリフを

30代の人が言うのは全く賛同できません。

定年しているまで健康である保証も生きている保証もありません。

 

おそらく日本に生まれて日本で暮らして脳が平和ボケしていたのだと思います。

食べるものにも困らず、家族も友達も恋人もいて普通に暮らせることは本来幸せなことのはず。

しかし、なぜか日々の生活に満足できない。

 

公務員をしていた9年で部署が7回変わり、7回も引っ越ししました。

目まぐるしく環境が変わっていたので

実際は同じことを繰り返す日々ではなかったのにもかかわらず

日々同じことの繰り返しに思えてきてしまう。

 

なぜか未来に対する閉塞感に絶望していました。

 

日本人に感じた閉塞感

閉塞感を感じていたもう1つの理由。

それは日本、日本人に対してです。

僕が思うに最近の日本人は足の引っ張り合いが好きになってきてるような気がします。

不倫でもしようものなら当事者に一斉攻撃(他人の出来事なのに)

政治家のしょうもない失言のあげ足取り

なんかもう自由に発言できる空気が日本にはありません。

 

他人の不倫なんて正直自分の人生になんら関係ないでしょ・・・と思うわけです。

このような風潮は会社にもあります。

誰かを常に批判し、対象がいなくなればまた他の批判の対象者を探すみたいな・・・。

時に批判の対象が自分になったこともありました。

思えばいじめられたり、パワハラを受けたりし続けてきた人生のように思います。

 

そういうことを見たり、体験したりする度に

こんな小さい世界が自分の全てなんて絶対に嫌だと感じていました。

 

「○○は仕事ができる、○○は仕事ができない」

そんなことぼくにとってはどうでもいいんです。

そんな会話に興味もないし全く熱くもなれない。

 

別にアンチ日本人でもないし、ベトナム人万歳!とも思っていませんが

海外に出ればこの閉塞感をぶっ壊せるきっかけになるんじゃないかという

期待感があったのです。

 

語学を極めたかった

あなたの言語の範囲はあなたの世界の範囲でもある。

Sarch Caldwell

僕は昔からなぜか英語を話せる人に強い憧れを持っていました。

また、海外で暮らすことにも憧れていました。

なんか海外って響きが自分を高みに連れて行ってくれそうな気がしませんか(笑)

しかし、語学を勉強することについては

時間がないとか、仕事で使わないのに意味がないとか言い訳を作って逃げてきました。

 

時は経ち、僕が29歳のときに仕事でベトナム語を学習する機会に恵まれました。

期間は2年。

その期間中はベトナム語をマスターすることのみが主な仕事です。

ぼくは思いました。

英語じゃないけど憧れの外国語を覚えるチャンスがきた!!

そしてその2年間は土日もほぼ休まず1日8時間は勉強しました。

8時間×365日×2年=5840時間!!

(英語をビジネスレベルまでマスターするのに3000時間から4000時間と言われています。)

ここまで勉強すると言語だけでなく

文化、歴史、民族、経済等ベトナムのあらゆることに興味を持つという連鎖が起こります。

 

ボクはその2年間でベトナムには4回行き、僕の中のベトナム熱が高まります。

物価が安い!

食べ物おいしい!

みんな笑顔!

みんな元気!

みんなすれてない!(なんというか子供のまま大人になった感じ。)

みんな若い!(平均年齢は30歳以下といわれています。)

一年中寒くない!

女の子かわいい!

こんな感じでベトナムに対してマイナスイメージを持つことがほとんどありませんでした。

交通がカオス過ぎるとか嫌なところもありますが・・・。

 

そんなこんなで2年間の修業期間を終え

満を持してベトナム語の通訳者として実践デビューしました。

しかし・・・

 

・・・が全然何言ってるかわかんねぇ・・。2年間は何だったんだ・・状態。

 

 

もうほんとに悔しくて、家に帰って泣いたのを今でも覚えています。

その後さらなる努力と実戦経験によって

ある程度のレベルまでは到達することができました。

 

ところが僕はある程度ベトナム語わかりますというレベルじゃ納得できなくなってきました。

勉強すればするほどわからないことが出てきて

仕事が終わってチョコチョコ勉強しているだけでは

到底自分が望むレベルに到達できないと感じるようになります。

 

ベトナムに行って思う存分勉強したいという思いと

これ以上ベトナム語を追及してどうお金に変えるの?

という気持ちが交錯します。

 

語学を勉強したことのある人ならわかると思いますが

語学勉強に終わりはありません。

ある程度のレベルになっても勉強を続けないと語学力はドンドン落ちていくし

上を見ればキリがありません。

 

ぼくが勉強した言語はベトナム語という世界からみれば超マイナーな言語。

日本で勉強してるだけ正直限界もあるし、効率も悪い。

 

最終的には

ベトナムに行って思う存分勉強したい

という気持ちが勝りました。

ベトナム語を勉強して意味があるかないかは

勉強してから考えればいいやと割り切りました。

 

公務員を辞めてベトナムに移住した理由1毎日閉塞感のようなものを感じていた。」でも述べましたが

やらない理由を考えるとキリがないし、何も行動できなくなってしまいます。

頭でごちゃごちゃ考えて結局何もしない。

これが当時のぼくにとって一番怖いことでした。

 

35年間やらなかったことを今やろうとするなら

自分のリミッターを外してぶっ飛んだ人間にならないとダメ

そう何度も自分に言い聞かせました。

 

おそらくベトナム語をもっと勉強したいという理由だけでは

移住を決意できませんしたが

それが後の一人で海外移住という決断の背中を押してくれたことは確かです。

 

お金持ちになりたかった

お金というのは力であり、自由であり、心痛を和らげるクッションであり

また、あらゆる悪の根源でもあるが

いっぽう、最大の幸福にもなるのである。

カール・サンドバーグ

僕は公務員時代には毎月給料をもらっていましたし

独身なのでお金に困ったという経験はほとんどありませんでした。

 

でも、例えば車を買うとき本当はレクサス乗りたいけど

高すぎるからカローラにしようとか、

1000円の定食食べたいけど安いからほか弁にしようとか

そういう小さいストレスは多く抱えていました。

元々こんな比べ方をしない性格だったら幸せだなぁと思いますが・・・。

 

そして僕は、レクサスなんて必要ないとか

高いごはんと安いごはんの差額で違うことができるとか

自分に言い訳して納得させていました。

 

それは本当にそうかもしれませんが、もし○○なんて必要ないと言いたいなら

お金持ちになった上でそういうことを言ったほうがかっこいいと思うんですよ。

美意識と言いますか。

 

実際にレクサスに乗ってみて、あるいは買うお金があった上で

「そんな高い車必要ないよね。」と言うのと、

お金がないのにそのセリフを言うのは雲泥の差だと思っています。

 

せっかく生きてるんだからかっこいいと思う自分を目指したい。

 

お金持ちになりたい理由のもう一つは

経済的自由がないと仕事に縛られてしまうからです。

 

僕も公務員時代

「この仕事は素晴らしい仕事だ。辞めることを考えるなんてどうかしてる。

 給料も全然悪くないじゃないか。」

と自分に言い聞かせていました。

 

親とか周囲からの洗脳もあったかもしれません。

実際は富裕層の生活に憧れを持っていたのにかかわらず・・・。

この考え方からなかなか脱却できず、退職時期がだいぶ遅れてしまったと思います。

 

自己否定することは勇気がいることです。

それよりも自分を認めてあげる方が簡単。

 

しかしながら、自己否定をして自分の世界を壊さないと

次のフェーズにたどり着けないこともあります。

公務員を続けているうちはお金持ちになれないと自己否定するのは非常に厳しい作業でした。

自分が9年間やってきたことの否定になるわけですから・・。

 

ベトナムに移住して収入は公務員時代の半分以下になりました。

しかし、心は晴れ晴れしています。

今はお金に対して卑屈にならず、欲しいものは欲しいと言えます。

そして、お金を稼ごうと決めた今は

収入の限界を感じてた以前より自分に対して期待感があります。

 

自分次第で成功できる。失敗したら自分のせい。

こういう環境に身を置けるのはものすごく幸せなことです。

真剣勝負というか、あらゆることを自分事として受け止めることができます。

 

時間的な自由を手に入れたかった。

行きたいときに行きたい場所に行く自由を僕は手に入れてみたい。

国連が認めてる国は世界に194ヵ国あります。

ベトナムという国一つと向き合っただけで人生観を変えることが出来ました。

僕が後何年生きられるかわかりませんが、

経済的自由、時間的自由を手に入れてできる限りたくさんの国に触れてみたいのです。

 

日本で公務員は続けている限り

その2つの自由を手にすること可能性はほぼ0だと思ったことも

ベトナム移住を決めるトリガーになりました。

 

一年に一回二回の長期休みを待つだけの生活はもう嫌だったんです。

何としてでも人生を変えたかった。

 

働きたいときに働いて休みたいときに休む。

働くのが楽しいと感じればずっと働く。

 

このスタイルが成立するならばそれがぼくにとっては一番気持ちがいい。

 

そして行きたいときに行きたい国に行く。

 

それはベトナムであっても日本であってもいい。

しかし、それは時間に縛られてその対価で給料をもらう仕事では到底無理です。

ベトナム移住するしないは別として公務員を続けていたのではずっと

月1回の給料を待つ生活です。

とにかくそれを変える必要があったというのが

ベトナム移住した理由の1つです。

 

終わりに

結局、ベトナム移住の行動のきっかけになったのは

僕の人生、日本でこのまま終わってもいいのか?

という熱い気持ちですw

 

年齢とか時期が悪いとかできない理由は探せば無限にありました。

しかし、最後は自分の気持ちを信じて

エイヤッ!!

とベトナムに飛び込みました。

 

今後ボクのベトナム生活がどうなっていくのかをブログで報告していきます。

どうぞよろしくお願い致します。

でわでわ。

 

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いきなり海外移住はハードルが高い!という人は

まず、働く環境を変えるために転職がおすすめです。

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合わせて読みたい

ベトナム移住した後のエピソード
おもしろベトナム移住生活

 

 

 

 

 

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2 件のコメント

  • 【未来に対しての閉塞感】
    未来を見ると、同僚や上司の姿から未来の自分が想像できてしまいます。
    そしてそれは、自分が望んでいるものではありませんでした。
    60歳まで同じような毎日が続くのかと思うと
    そこにわくわく感はなく、閉塞感しかありませんでした。

    十数年前に25年間勤めていた公務員を辞める頃思っていたことがズバリ完結な文章で書かれていて嬉しくなりました。

    私は女性(事務職)ですが、部署にもよるでしょうけど公務員こそ女性が軽視されている気がします。
    有能な女性職員が、デキの悪い男性パワハラ上司にこき使われて振り回されている職場もたくさんありました。
    女性は結婚出産を機に辞めていく人が大半で、結婚や子供を産むことだけが幸せの指標ではありませんが、私が知っている出世した女性たち(と言っても能力の割には男性ほど出世できない)は全員独身でした。
    結婚出産の壁、男性社会の壁と戦って出世した数少ない女性たちは有能で闘志むき出しの堅物が多かったイメージです。凄いなとは思いましたが、彼女らに憧れる感情は微塵も持てませんでした。
    彼女らの姿に将来の自分を重ねて、まさに筆者さんの書かれている閉塞感を覚えた記憶があります。
    でも、出世するのが正しいと思っている周りは、あれを目指せと言ってくるんですよね。

    今は公務員を辞めて一次産業の会社の役員として楽しく働いています。
    懐かしくてコメントさせていただきました。

    • くりさんのおっしゃられてることにすごく共感します。ただでさえ困難が多い人生の中で閉塞感、女性軽視の職場、出産、育児、自分のキャリア、経済的な心配等、戦っていかないといけないことが多すぎですよね。結局はこれらの中からどれを大切にしていくかは自己責任で自分の選択になるんだと思いますが、自分の未熟さ故に中々この空気感に慣れることが出来ませんでした。くりさんは会社の役員としてご活躍されているそうなので本当に素晴らしいと思います。私もこれからの人生どう生きたいのかということを今一度考えてみたいと思いました。ありがとうございます。

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