【警察官を辞めたい人へ】警察から転職して良かったこと後悔したことを素直に話す




【この記事は約 8 分で読めます】

こんにちは。ほっくです。

未だに警察官を辞めてベトナム移住したと言うと驚かれることがあります。

「せっかくの公務員なのにもったいない」

ともよく言われます。

 

自分としては色々考えて出した結論なので

あまり後悔はしていないんですが

警察官を辞めたいけど辞めたら後悔しそう

警察官を辞めたいけど公務員という立場を捨てるのが怖い

という人も一定数いると思うので

警察官を辞めるかどうか悩んでいた過去の自分に向けて

警察から転職して良かったこと後悔したこと

というテーマで書いていきたいと思います。

 

現在、警察官を辞めるかどうか悩んでいる人の参考になれば幸いです。

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警察から転職して良かったこと

同調圧力からの解放

日本にはたくさん職業がありますが、その中でも警察は同調圧力が強い職業だと思います。

何故かというと全員が同じように動くことを求められる職業だからです。

上司の命令を遂行するのに自分らしくとかオリジナリティはほぼ必要ありません。

新しい発想は全く好まれません。

求められるのは上司の命令に忠実に動くことです。

凶悪事件が起きたときに

「いや、ボクは休憩していないので休む権利があるはずだ!」

「残業代もらえるんですよね?」

なんて部下が言い出したら、たとえそれが正論だとしてもめんどくさすぎますし

組織運営に支障をきたす可能性もあります。

 

ボクが退職したのはもう5年前なので当時とは様子が変わっているかもしれませんが

当時は

仕事が終わったからといって周りより先に帰ったり

休日出勤を拒んだり

するだけでけっこう異質な存在として認定されていました。

それだけで「あいつはダメだ」と言われることもありました。

しかし、歳を取れば取るほど

その締め付けが緩くなるという不思議なしきたりがありました。

 

飲み会も、強い同調圧力のせいで自由参加のはずが欠席する人は皆無でした。

そして

「お前は俺にお酒を注ぎにこなかったから明日からお前と話をしない」

とかしょーもないことを言う人もいたりするので

若手はビール瓶を片手に上司の席をまわるという風習がありました。

そんなことを全員が好きなはずはないのに

暗黙のうちにそうせざるを得なくなるような圧力がかかる

まさしく同調圧力です。

 

しかし、警察を辞めてベトナムにきてから

日本の常識はベトナムの常識ではないし

警察の常識なんて本当にちっぽけでどうでもいいことだったと気付くことができました。

警察の常識に疑問も持たず、まあいいかと受け入れることができたり

それで幸福度が高ければいいんですが

ボクは仕事以外の変なルールはどうしても性に合いませんでした。

 

依存がなくなった

当たり前ですが警察官時代は月末に必ず給料が入ってくる前提で生活していました。

全収入を警察の仕事の給料に依存していたわけです。

 

今は一つの場所からの収入が自分の収入の100%ということが

ものすごく怖いことだと思ってます。

 

会社から必ず給料がもらえる前提で生きていると

そこに依存せざるを得なくなります。

そして、何かに依存してしまうと人間は非常にもろいです。

 

依存してしまっている証拠として

「こんな会社辞めてやる!」

とたんかを切れる人がすごく少ないです。

それよりも、嫌いな上司、関わりたくない同僚がいて、納得のいかない仕事もあるけど

我慢するしかないと考えている人が多いと感じます。

このセリフが絶対言えないという状態はあまり自由な状態ではない気がします。

 

これは

一生警察官という前提で生きている=警察の仕事の給料に依存

という状態です。

 

一生警察官ができればいいですが、何らかの理由で退職しなくてはならくなったときは

けっこうなピンチに陥る可能性があります。

 

不祥事等でクビにならない限り必ず給料がもらえるわけですから

一部の人を除いて、仕事以外の時間に警察で使わない知識を敢えて勉強する人はいません。

勉強するとしても昇任試験で使う法律ぐらいだと思います。

 

なのでやはり崖っぷちで後がない人と比べるとどうしても

「今の仕事を頑張ってやってればいい」

というマインドになりがちです。

 

新しい知識を覚えないと食っていけないという考え方にはほぼなりません。

なので社会人としてみるとスキル的に弱いという一面があると思います。

もし、警察官を辞めてしまうと

指紋採取ができても、けん銃が撃てても、刑法が詳しくても

警察官のスキルを使って稼ぐのは中々厳しいと思います。

副業も禁止されているので中々自分でお金を稼ぐというマインドは持てません。

 

ボクも警察を辞めてはじめて、自分の力で食べていくにはどうしたらいいか

とまじめに考えられるようになりました。

警察官を辞めるときに

「お前はここ以外では食っていけない」

と言われましたが、今思うとそれは半分正解で半分不正解かなと思います。

この言葉を信じて退職できない警察官は多いと思います。

それが依存状態を作り出しています。

 

しかし、実際は、ボクはベトナム移住して暮らしていけています。

過去の自分もそうでしたが

勝手な妄想で人生の難易度を上げる必要はないんじゃないのかなと思います。

 

確かに警察を退職してすぐ警察官と同等の給料をもらえる会社に就職したりするのは

厳しいかもしれませんが

1-2年間何かを必死に勉強すれば、その分野のことはある程度詳しくなるはずですので

過度に「警察を辞めたらヤバイ」と考えなくても大丈夫だと思います。

依存状態から抜け出して視野が広くなったことは良かったことの一つです。

人生に縛りがなくなった

人間って行動を起こし、失敗をして、成長していく生き物だと思うんですが

警察という組織は失敗に対してめちゃくちゃ臆病です。

制服姿でコンビニに行きお弁当を買ったら

「警察官がご飯を買っている。休んでるんじゃないのか」

と通報されたことがあるんですが、その後、幹部から言われたことは

「コンビニでご飯を買うな」

でした。

そんなことが重なると知らず知らずのうちに行動がどんどん保守的になっていきます。

人の目を気にしたり、人の評価を求めて行動することが軸になってしまうと

結果的に自分の生きたい人生とはかけ離れていってしまいます。

シンプルに「今の人生なんかつまんないな」と思ってしまうんですよね。

 

ボクの場合は、警察官を辞めたことがきっかけで

もっと失敗していいんだと開き直ることができました。

結果的に色々なことに挑戦することができました。

 

余談ですが、人生が縛られるという話でいうと

もし、警察官を続けてマイホームをローンで買っていたら

ベトナム移住はより困難になっていたと思います。

どれだけ辛くても我慢して仕事を続けるという選択肢しか取れなかった可能性もあります。

一度買った家を損を承知で手放すというのはかなり勇気がいることですからね。

 

家や車をローンで買うこと自体は悪いことだとは思いませんが

良く考えないと結果的にがんじがらめになってしまいます。

 

警察官は周りがガンガンローンを組んで家や車を買っている世界なので

自分もそろそろ家を買うかみたいに流されやすいです。

家を買うことに疑問を持ちません。

 

当たり前のことなんですが、住宅ローンは借入金が大きく

返済期間が長いので利息だけでも相当な金額になります。

 

ボクはこんなに目まぐるしく変化する時代に

今この場所に家を買うという意思決定が20年後も変わらず正しかった

と言える自信がありませんでした。

むしろ数年後は違う場所に住みたいと考えてる

自信の方がありましたのでマイホームを買う選択肢は出てきませんでした(笑)

 

確かに、家賃を払うより、住宅ローンの方がいいという理屈もわかるんですが

家をローンで買うということは

その場所にずっと住み続けなくてはいけないリスクも潜在していて

もしかするとそれが原因で動けなくなってしまうということになりかねません。

以上余談でした。

警察から転職して後悔したこと

仲間との別れ

警察官は当直勤務となれば24時間同僚と一緒に働きます。

仮眠で寝るときも一緒です。

そうするとやっぱり尋常じゃない絆が生まれたりします。

言わば同僚は辛い現場も一緒に乗り越えた戦友みたいなものです。

もちろん職場の全員とそういう関係にはなれたわけではないですが

一緒にいる時間が膨大な分

もうこの人たちと一緒に現場に行けないのかと思うと

辛いものがありました。

仲間との別れは警察官を辞めて後悔したことというか

一番寂しかったことです。

血が逆流するような体験がなくなった

ボクは警察を10年やりましたが、その中には普段体験できないような

非日常な体験が多々ありました。

パトカーの緊急走行

死亡事故現場臨場

自殺現場臨場

現行犯逮捕

交番が襲撃される

などなど。

警察を辞めてからそういう刺激的な状態に身を置くことが少なくなりました。

確かにベトナム移住初日ベトナムの空港に降り立ったときはドキドキしましたし

新しいことへの挑戦とかそういう刺激的なことはあるんですが

警察官をやっていて遭遇する刺激は本当に非日常です。

自分も望んで悲惨な現場には行きたいわけではないですし

これを「後悔をしたこと」と言うと語弊があります。

 

しかし、そういう現場では

ゾワゾワして血が逆流するような感覚になったり

自分が生きているという実感がわいたりします。

人の死を目の当たりにするような経験は

良くも悪くももうできないんじゃないのかなと思います。

 

色々書いてきましたが

ボクは警察という職業に青春をすべて投下した人間ですし

今も警察官をリスペクトしています。

この記事は決して警察官ディスのために書いた記事ではありません。

この記事が元警察官のいち意見として

読んでくれた方の参考に少しでもなれば幸いです。

 

 

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1 個のコメント

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